CDL 17周期目D4(調整周期):胚盤胞のグレード詳細確認と染色体正常率。
こんにちは、志帆子です。
いつも訪問いただきありがとうございます。
人事異動発令から約1ヶ月が経ちました。
ものすごく忙しい日々が、ずっと続いています・・・😅
仕事量が1.5倍に増え、1日10時間以上がむしゃらに
働いており、食生活が悪くなってきています😢
とにかく、来月の移植に向け、
8月中に仕事を軌道に乗せられるように
頑張っています・・・。
移植に向けて、今日から、食生活の立て直しをします😀
昨日は、D4で受診しました。
今周期は、慢性子宮内膜炎の検査をするため、
調整周期となります。
今回の胚盤胞のグレードも、4BC(V)でした。
・117−148−0−19ー4BC(V)
6日目の胚盤胞で、今回は凍結までにかかった時間も
長かったので、年齢も考慮すると
妊娠率は約9.○%※小数点以下忘れました・・・
とのことでした。
いつもにも増して妊娠率が低いですが、
仕事の状況もあり、予定通り採卵は終わりにして、
3つの胚盤胞で、移植に進む事にしました。
・125−141−0−20ー4BC(V)(妊娠率約12.9%)
・117−141−0−18ー4BC(V)(妊娠率約12.9%)
・117−148−0−19ー4BC(V)(妊娠率約9.○%)
京野アートクリニック にて、胚盤胞のPGS 検査による
染色体正常率について、興味深い結果が公開されておりましたので、
ご紹介します。
論文紹介 2018.04.03
タイムラプスモニタリングシステムを用いた観察の重要性
当院では2018年1月より、全症例タイムラプスシステムを用いて、特に重要と言われる受精確認から第1分割までの観察を重点的に受精卵(胚)の観察をしております。タイムラプスとは胚の成長を連続して観察することができる装置で、成長の過程で起こる重要な現象を見逃すことなく培養することができます。
通常の観察方法では、約10〜15%の受精卵において前核が消失しており、受精しているかどうか、正常受精しているかの判断が難しいというデメリットがありますが、タイムラプスを用いることで前核の確認を確実に行うことが可能です。 また、「異常な分割(ダイレクト分割、リバース分割、不明瞭な分割など)」や1つの割球に複数の核が出現する「多核」の発見も可能です。
更に、分割時間を細かく記録できるため、そのデータを元に様々な分析をすることもできます。
今回ご紹介するのは、タイムラプスで観察された「異常な分割」「多核」「発生速度」によって胚の発生能および倍数性(染色体数が正常であるか)が予測できるのか?という論文です。2018年にアメリカから発表された論文です。
【論文タイトル】
Are cleavage anomalies,multinucleation,or specific cell cycle kinetics observed with time-lapse imaging predictive of embryo developmental capacity or ploidy?【雑誌名】
Fertility and Sterility 2018【著者】
Nina Desai et al.対象
2012年~2016年にアメリカ オハイオ州のクリニックでICSI(顕微授精)を行い、胚盤胞でPGS(着床前スクリーニング)を行った130名の患者。患者平均年齢は36.3±4.3歳。
※現在、日本ではPGSは認可されておりません。結果1
- ダイレクト分割、不明瞭な分割が観察された胚の拡張胚盤胞率は低下する。
- ダイレクト分割、リバース分割、不明瞭な分割、多核の事象が”単体”で観察された胚でも、異常な事象が観察されなかった胚と比較して染色体正常率は変わらない。しかし、これらの異常な事象が”複数”観察された場合は染色体正常率が有意に低下する。
異常な事象 拡張胚盤胞率 P値 染色体正常率 P値 なし 68.4% - 43.0% - 多核 65.2% NS 42.3% NS リバース分割 57.7% NS 52.6% NS ダイレクト分割 34.0% 0.0001 50.0% NS 不明瞭な分割 52.6% 0.01 40.4% NS 複数あり 48.6% <0.05 27.6% <0.05 結果2
- tSB(胚盤胞腔形成開始時間)、tEB(拡張胚盤胞到達時間)、tEB-tSB(胚盤胞腔形成開始から拡張胚盤胞到達までの時間)が染色体正常率に関係している。
- tSB ≧ 96.2h、tEB > 116h、tEB-tSB >13hで染色体正常率が有意に低下する。
時間 染色体正常率 P値 tSB < 96.2h 48.1% <0.05 ≧96.2h 37.6% tEB ≦116h 46.8% <0.01 > 116h 30.0% tEB-tSB ≦13h 47.7% <0.01 > 13h 31.5% これらの結果より、異常な事象及び後期胚の発生速度(通常、培養4日目~6日目で胚盤胞になります)によって染色体正常率が異なることが分かり、タイムラプスを用いた観察の重要性が示されました。
こちらのデータで、分割時に異常な現象なしの拡張胚盤胞の
染色体正常率が43%です。
異常な現象が複数なければ、
染色体正常率はあまり変わらないようです。
それよりも顕著な違いがあったのは、やはり拡張胚盤胞になるまでに
かかった時間と凍結までにかかった時間ですね。
これで、染色体正常率がだいぶ変わってきます。
CDLの妊娠率と照らし合わせて、
納得できるデータかなと思いました。
ほんと、厳しい現実です・・・😅
次回は、D14に受診予定です。
今回の採卵費用は、顕微授精費用110,000円(6個まで均一価格)
がプラスになりましたので、かなり高くなりました・・・。
その1つの未受精卵ちゃんは、成熟卵になり受精後に
すぐに分割停止してしまったので、痛いです・・・😅
本日のCDL費用:400,400円
CDL総費用:2,760,005円
三楽病院総費用:71,000円
東京HART総費用:829,900円
総費用:3,675,515円